Windows 11環境でESP32をMicroPythonで動かすのは、いくつかのステップで簡単に始められます。ここでは、初心者にも分かりやすいThonny IDEを使う方法を具体的に解説します。
1. 準備するもの
- ESP32開発ボード: ESP32チップが搭載されたボード(例: ESP32-DevKitC)。
- USBケーブル: データ転送が可能なMicro USBケーブルまたはUSB Type-Cケーブル。
2. 開発環境のセットアップ
ステップ1:Thonny IDEのインストール
ThonnyはPython初心者向けのシンプルなIDE(統合開発環境)で、MicroPythonのファームウェア書き込みやコーディングも簡単に行えます。
- Thonnyの公式サイトにアクセスします。
- Windows版のインストーラーをダウンロードし、画面の指示に従ってインストールします。
ステップ2:USBドライバのインストール
ESP32ボードをPCに接続しても認識されない場合、USB-UARTブリッジチップのドライバが必要です。多くのESP32ボードはCP210xまたはCH340/CH341チップを使用しています。
- デバイスマネージャーを開く:
Windowsキー + Xを押し、「デバイス マネージャー」を選択します。- ESP32をPCに接続し、「ポート (COMとLPT)」の項目を確認します。
- COMポートの確認:
Silicon Labs CP210x ...やUSB-SERIAL CH340 ...のようなデバイスが表示されれば、ドライバは正常にインストールされています。ポート番号(例:COM3)を覚えておきましょう。- 表示されない場合や、黄色の「!」マークが付いている場合は、以下のサイトからお使いのボードに合ったドライバをダウンロードしてインストールしてください。
- CP210xドライバ: Silicon Labs公式サイト
- CH340/CH341ドライバ: WCH公式サイト
ステップ3:MicroPythonファームウェアの書き込み
次に、ESP32上でMicroPythonを実行するための「ファームウェア」を書き込みます。この作業はThonny IDEで簡単に行えます。
- Thonnyを起動し、ESP32をPCに接続します。
- メニューから 「ツール」>「オプション」 を選択します。
- 「インタープリター」 タブを開き、ドロップダウンリストから 「MicroPython (ESP32)」 を選択します。
- 下の「ポート」のドロップダウンリストで、先ほどデバイスマネージャーで確認したCOMポートを選択します。(自動検出されることもあります)
- 「インストールまたはファームウェアを更新」 ボタンをクリックします。
- 表示されたウィンドウで、ターゲットボリューム(COMポート)とファームウェアのバージョン(最新の安定版を推奨)を選択し、「インストール」 をクリックします。
- 注意: 書き込み中に
Connecting...で止まってしまう場合は、ESP32ボード上の 「BOOT」 または 「IO0」 と書かれたボタンを押しながらインストールを試みてください。
- 注意: 書き込み中に
- インストールが完了したら、ウィンドウを閉じます。
3. MicroPythonを使ってみる(Lチカ)
これでESP32上でMicroPythonを使う準備が整いました。試しに、ボード上のLEDを点滅させる「Lチカ」プログラムを実行してみましょう。
- Thonnyのメイン画面に戻り、下部の 「シェル」 ウィンドウに
MicroPython v... on ESP32のようなメッセージが表示されていることを確認します。これがREPL(対話型実行環境)です。 - ここに直接コードを入力して、Enterキーで実行できます。
Python>>> print('Hello, ESP32!') Hello, ESP32! - エディタ部分(上側の広いエリア)に以下のコードを貼り付けます。これは、多くのESP32ボードでGPIOピン2に接続されている内蔵LEDを1秒ごとに点滅させるプログラムです。
- メニューから 「ファイル」>「保存」 を選択し、保存先に 「MicroPython device」 を選びます。
- ファイル名を
main.pyとして保存します。boot.py: ESP32が起動したときに最初に実行されるファイル。Wi-Fi接続などの初期設定を記述します。main.py:boot.pyの次に自動で実行されるメインプログラムです。
- ファイルを保存すると、プログラムが自動的に実行され、ESP32ボードのLEDが点滅を始めるはずです。プログラムを停止するには、Thonnyのツールバーにある赤い「STOP」ボタンをクリックします。
from machine import Pin
import time
# 内蔵LEDは多くのボードでGPIO 2に接続されています
led = Pin(2, Pin.OUT)
while True:
led.on() # LEDを点灯
time.sleep(1)
led.off() # LEDを消灯
time.sleep(1)これで、Windows 11上でESP32にMicroPythonを導入し、プログラムを実行する一連の流れは完了です。🎉 あとは様々なライブラリを使って、センサー制御やネットワーク通信など、あなたのアイデアを形にしていきましょう!


コメント